「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:松原瑞雲

こんばんは。野島です。


本日人間ドックの結果が来て肥満が認められました。うん、知ってた。
これから激やせします。




ずっと伺いたかった仏師の松原瑞雲さんと三浦耀山さんの工房を訪ねてきました。
僕の考えを、ありがたい事にご縁合って知り合えたこちらのお二人の仏師さんに伝えに行ってきました。



実は靴の修行を始めてから数年後、仏師という職業と宮大工という職業を知り、本気で転職を考えるほど憧れの職業でした。


髙島屋での催事で松原さんと、デザインウィーク京都で三浦さんと出会うことができ感謝しております。



松原さんの工房にて

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いろいろ写真を撮らせていただきました。


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いや~本当に素晴らしい・・・

彫るときにはどんなことを考えるんですかと質問をしたら、彫っている最中はむしろ考えてないですとのこと。先にご依頼主さんやお寺さんの意向を十分に聞いて体に入れるそうです。



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仏師としての仕事中は欲を入れない。木に委ね、任せるんだそうです。

靴屋の仕事も手作業で共通する部分があるはずですが、むしろ剣道に通じる部分が多く感じました。



そのことをお伝えしたら、松原さんも高校生の時まで剣道をされていたそう。共通の話題で盛り上がり楽しいひとときでした。貴重なお時間をありがとうございました。





午前中に松原さんの工房を訪ね、午後に三浦さんの工房に伺いました。
三浦さんの工房は吉靴房から自転車で15分ほどのご近所です。



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非常に綺麗にされているのが印象的でした。2年ほど前に改装されたそうですが、綺麗だし、作業効率も上がるような作りになっている印象でした。


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三浦さんにも大事なことや良いヒントを伺うことができました。

木を乾燥させる向きや時間、寄木の技法のお話、平安時代から鎌倉時代の仏像全盛期のお話、そしてこれまでの歩んできた道のりなどなど。お忙しい中色々な素敵なお話を伺えて大変勉強させていただきました。


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面白かったのは僕と三浦さんは全然違う道を辿っているようで、実は共通項があり、今までの経緯を伺ってより近くに感じることができ嬉しかったです。

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お2人の作品や仕事への考え方を伺い身が引き締まりました。
何よりお2人とも柔和で指先まで心が行き届いた所作が美しかったです。とても影響を受けました。



今後もいろいろお世話になると思います。
どうぞよろしくお願いします!

もうしばらくしたら発表できることがあります。お2人にもご協力いただくのでお楽しみに。

ではまた明日。



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吉靴房では足の採寸を広める活動をしていきます。
靴や足に関わる同業者の方、整体の先生、
ウォーキング指導者の方、スポーツ関係者の方、
靴下屋さんなどなど
ご興味ある方はご一報くださいませ。

nojima@kikkabo.jp
075-414-0121

どうぞよろしくお願いします。
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こんばんは。野島です。


横浜髙島屋の催事をスタッフに任せ、京都に帰ってきました。
今回の催事で大阪の仏師の松原さんがすぐ目の前で作業しておられたので、じっくりと見れて非常に有意義でした。


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どの世界もプロの仕事は見ているだけでも勉強になるし、美しいと思います。

仏師の方の仕事は靴のそれと反対のタイプなのかなと思います。
設計を元に積み上げていく作業と、そぎ落としていく作業の違いです。

松原さんいわく、足し算と引き算の違いです。



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手の使い方、押さえ方、指先の柔らかさ、支え方など共通することもたくさんあり、非常に勉強になりました。というか、驚きっぱなしでした。

たくさん写真を撮らせていただいたのですが、もっと最初から撮りたかった・・・

初日はほぼ角材に少し手を加えただけの状態だったんですよね。
松原さんに聞いたら、設計図も画像も何も見ずに彫り上げますよとのこと・・・
すげー。いやそうなんでしょうけども・・・すげー。








松原さんの作業を拝見してミケランジェロを思い出しました。

20代の頃イタリアに旅行に行き、スフォルツェスコ城に行ったときにかの有名なミケランジェロ最後の作品に出会いました。



説明によると、ほぼ目が見えない状態で亡くなる寸前まで彫っていたとのこと。
20代の僕は彫刻を全く知らず、むしろイタリアにはレオナルド・ダ・ヴィンチを観に行っていたのですが、その作品に衝撃を受けたのを鮮明に覚えています。


88歳で亡くなる3日前まで彫り続けていた未完の作品と紹介されていたのですが、言葉で言い表せない存在感で、しばらく思考が止まるほどでした。


今日はそんなミケランジェロの名言の一部を少し紹介します。


最大の危険は、目標が高すぎて、達成出来ないことではない。目標が低すぎて、 その低い目標を、達成してしまうことだ。

私がこの芸術の域に達するまでに、どれほどの努力を重ねているかを知ったら、芸術家になりたいとは誰も思わないだろう。


おおよそ完全無欠な仕事というものは、多くの小さな注意と、小さな仕事とが相集って成る。ゆえに大事を完成するものは、細心の注意と努力。

まだ彫られていない大理石は、偉大な芸術家が考えうるすべての形状を持っている。

天才とは永遠の忍耐である。

どんな石の塊も内部に彫像を秘めている。それを発見するのが彫刻家の仕事だ。


ネットで検索すれば様々な名言が出てきますが、ミケランジェロの言葉はものづくりをする私のとって心に突き刺さります。


スタッフにも暗記するほど読むようにと伝えました。(←めんどくさい上司)
心に刻み仕事に励みたいと思います。


横浜髙島屋の催事は26日月曜までです。
どうぞよろしくお願いします。


























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