「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:定番

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『お知らせ』
現在のオーダーメイド完成予定時期は
7月末完成、8月初旬お届け予定となっております。
どうぞよろしくお願いいたします。

オーダー方法についてはこちらをご覧くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/cat_323072.html
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こんばんは。野島です。


19~21歳くらいの頃の夢は自分のお店を持つことでした。
当時はナイキエアマックスやGショック、ビンテージジーンズ、裏原宿系とか言われるファッションが隆盛の頃でした。


当時ファッションに関してやたらと調べ、今も繋がる歴史好きと同じようにリーバイスについてや、スーツの歴史、靴のこと、各時代の流行などいろいろ勉強したのは今に繋がっていると思います。
大学は法学部だったので全然関係ない勉強でしたが(笑)


当時近しい人達に定番と呼ばれる商品だけのお店って何でないのかな。自分でお店を作るならそういう商品ばかりのお店がいいなと伝えたら、そんないつでも買えるような商品だらけの店に誰が行くんだとと言われたのをよく覚えています。


〇ブルックスブラザーズのボタンダウンシャツ
〇フレッドペリーのポロシャツ
〇セントジェームスのボーダーシャツ
〇リーバイス501
〇ニューバランスM576
〇オールデンのチャッカブーツ
〇ショットのライダース
〇マッキントッシュのゴム引きコート
〇グローバーオールのダッフルコート
〇コンバースのジャックパーセル
などなど

これらの所謂ド定番のデザインは普遍的な魅力を持っています。


今は上記のような普遍性を意識し、追及し、研究した後に和装の辿りついたという状態です。



吉靴房の商品もド定番と呼んで頂けるように永遠の形を追求し、より良いものを目指したいと思います。



それではまた明日。


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革靴製作教室生徒募集


吉靴房で革靴や革製品を手作りしてみませんか。

型紙、革の裁断、ミシン、釣り込みなど全ての工程を、
ものづくりが初めての方も楽しく作ることができます。

作りながら靴や革の専門的な話から、ニュースや歴史、音楽、
スポーツや漫画やゲーム、哲学から天文学、心理学など
いろんなジャンルのいろいろな会話を楽しみながら靴を作れる教室です。

デザインは吉靴房製品からオリジナルまで手作りで出来るものなら何でも自由!
材料費込みなので失敗を恐れず作ることができます。

進み具合は生徒さんそれぞれ全員違いますが、
スタッフ一同で全力でサポートいたします。

ちょっと興味あるかなという方から、
本格的に学びたい方までお問い合わせお待ちしております。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/15633049.html

075-414-0121
nojima@kikkabo.jp

お問い合わせは野島まで。よろしくお願いします。
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吉靴房では足の採寸を広める活動をしていきます。
靴や足に関わる同業者の方、整体の先生、
ウォーキング指導者の方、スポーツ関係者の方、
靴下屋さんなどなど
ご興味ある方はご一報くださいませ。

nojima@kikkabo.jp
075-414-0121

どうぞよろしくお願いします。
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4月17日~代官山ぎゃらりー無垢里
上記日程で予定していた個展は新型コロナウイルスの影響により
延期させていただくことといたしました。
ご予定くださった方には大変申し訳ございませんが、
次回開催予定は6月26日(金)~6月30日(火)となります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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こんばんは。野島です。




吉靴房ではいわゆるシリーズとして、昔からある靴の定番タイプのデザインも数多く手がけています。

定番タイプというのは実績があって、安心感があり、いろいろなブランドや工房やメーカーにより淘汰されるデザインが星の数ほどある中で生き残ってきた形ということになります。




今回紹介するデザインは二つ。

プレーン外羽根短靴」と「Uチップ外羽根短靴」です。


プレーン外羽根短靴
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Uチップ外羽根短靴
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プレーンやUチップは爪先から甲にかけての部分(フロント)のデザイン形状を言います。



プレーンは名前の通り無飾りのもの。主にトラッドの羽根付き型デザインを指すようです。

UチップはUの字型に形作ったものを言います。
Uチップの製造方法は数種類あり、拝み型の縫い方をしたものや、拝み型のように見せる為に少しだけ革に刃を入れ塗ったもの。さらに切ったりせずにステッチのみで形作ったものなどあります。

吉靴房のは切り込みや繋ぎあわすことなくU字型をステッチのみで表現したものです。
なぜかといいますと、なるべく切り込みや繋ぎ合わせが少ないほうが、強度があり、より長持ちに繋がると考えるからです。


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Uの字はより強調する為に、裏にタコ糸を入れて盛り上がるようにしています。







ここに太い糸でステッチを入れることで飾りのUの字ができあがります。

当然ですが、太い糸を使って縫うときは針も太くなります。


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太めの飾りステッチのおかげで、非常にカジュアルな見た目になります。オブリーク型だとさらに顕著ですね。






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実はこの二つのデザインは、型紙が全く同じものを使っています。




飾りを入れず紐穴を5個にしたものがプレーン外羽根短靴。
Uの字の飾りを入れて、紐穴を3個にしているのがUチップ外羽根短靴です。





ちょっとしたことで全く違う印象の靴に仕上がります。
こういうところはつくりて野島的に大好物です。(笑)






シチュエーションやファッションの傾向によって使い分けて頂けるようにデザイン分けしている例と言えます。



工房や展示会で是非お試しくださいね。












余談ですが、今日は近所の素敵な喫茶店である「逃現郷」に行ってきました。


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以前にも紹介しましたが、ここのコーヒーやお食事は絶品です!



しかし今日お伝えしたいのはそのことではなくですね・・・・
たまたま聞くつもりないけど、耳に入ってくる会話ってあるじゃないですか。

後ろに男性お2人組がいらして楽しそうに話していたのですが、僕がそろそろ帰ろうかなと思ってお会計をしていたとき、前後の会話は一切耳に入らなかったのですが、








「俺はどちらかというとストッキングは被る派だな」


って聞こえてきたんです!










心の中で


えええええええええええええええええええええっ!ってなって、
どんな人たちの会話か振り返りたい気持ちを必死で抑えつつ、ご馳走様でーす!って言って、そそくさとお店をあとにしたのですが、一体何の話だったんでしょう。







いや・・・聞き間違いですかね・・・・


あまりにも面白くてびっくりしたので、ブログに書いてしまいました。(笑)





また食べに行きます!


ちなみに僕は被る派とかいう派閥には入っていないです!



































デザインウィーク京都毎日たくさんのお客様にお越しいただきしゃべりっぱなしで幸せです。
こんばんは。野島です。




今回は吉靴房のレザースニーカーのお話です。





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吉靴房では裏ルールというか、僕が勝手に決めているのですが、作るデザインは基本ずっと定番にするとしています。





もともとファッション大好きな大学生だった僕は、ファッション大好きにもかかわらず流行というものにあまり興味がなく、いわゆる定番と呼ばれる商品が気になって仕方がない毎日でした。





ダッフルコートといえばここ!とか、デニムといえばここ!とか、レザーパンツといえばここ!とか、ボーダーシャツといえばここ!とか、例をたくさん挙げるとひとつの記事になりそうですが、そういったアイテムを調べてはお店に見に行って説明を聞いて実際着てみての繰り返し。


法学部の学生だったのに六法全書なんか全く目もくれず、ファッション雑誌を買いあさる日々でした。






スニーカーの定番がもちろん好きで、コンバースのオールスター、アディダスのスタンスミス、ニューバランスのM996、リーボックのポンプフューリーなど鉄板のデザインを何足も購入し、革靴と順番に履くという学生でした。




友人達に定番ばかり集めたお店をやりたいと話してみたら、誰が行くねんwと言われたのを覚えています。






デザインというのは本当に面白く不思議なところがあり、でも定番になるには多くの人の共感を得られているからで、絶対に理由があると思うのです。






吉靴房を立ち上げてから、絶対にレザースニーカーを作りたいと思ってたので、京都に来てすぐ製作しました。

そのときに教科書にしたデザインが、コンバースのジャックパーセルというデザインです。




1935年に発売され、今も定番として高い人気を誇る商品で、ずっと変わらず素敵なスニーカーです。


革靴をスニーカーのような雰囲気をもたせ、定番となる表情と格式を持たせるにはと考えに考えたデザインがこちらでした。



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ラウンドとオブリークどちらもいい顔になるように、そして無理のないすっきりとした線を目指しました。




吉靴房の商品としてはパーツが多いほうなので、いろんな色を使うことで華やかで可愛い見た目にもなります。




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関西のブランドの印(イン)さんとのダブルネームは少し違った表情にして期間限定で販売しました。
久しぶりに次の展示では復活させようかなと思うほど気に入っています。







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いかがでしょうか。
どんなファッションジャンルにも合わせられる懐の深さがあるデザインとなっております。
是非お試しくださいませ。



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