「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:内羽根

こんばんは。野島です。


今日は事務仕事多めの日でした。月初めはだいたいこんな感じのリズムで、月末の作業による遅れを取り戻すべく進めます。

さて今日は爪籠内型の紹介です。



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足袋型の内羽根のブーツです。

デザインを考えるときは長く使っていただける形を常に頭に置いています。
革靴で足袋型というだけでだいぶ珍しい靴型なので、紐穴の位置、履き口のカット、センターラインなど、目に入る部分はなるべく定番のシルエットや形状を意識しています。


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ソールはワークブーツで使用されるタイプの中で比較的柔らかく、履き心地が良い物をセレクトしました。


ソールの色は黒と白があります。



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通常仕様ではミッドソールを入れておりませんが、ご希望により画像のような形状にできます。
履き心地が更に良くなるのでぜひご検討くださいませ。


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本体の色が変わるとまた印象が違いますね。
10以上の色からお選びいただけます!



爪籠とは
〘名〙 (「つまかわ(爪皮)」の変化した語か) 草鞋(わらじ)の先や全体につける藁(わら)製のおおい。また、そのように作った藁製のくつ。多く雪道に用いる。《季・冬》

コトバンクより




リンク先をご覧いただくとわかるように、元々藁で爪先を保護する形状全般のことを指す名前なのですが、籠という文字が入っているため、僕の中でどうもイメージのズレがあったので、藁で作った北国の雪靴をイメージに取り入れ、

雪沓

こっちの方が爪籠っぽいという理由から名前を拝借しました。


内型は内羽根型の略です。
いずれ外型も作りたいと思っています。



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厚底にしてみたり、ファスナーをつけたりできますので、是非オリジナリティを求めて遠慮なくご質問くださいませ。


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ちょうど先月このグレーのシボ革でも作ったのに、痛恨の写真撮り忘れをやってしまいました!!!
SOU・SOUさんの店頭にあると思いますのでご覧いただければと思います。



いかがでしたでしょうか。
シンプルに作り上げたからこそ、色々アレンジができるデザインだと思います。
是非お試しくださいませ!


ではまた明日。



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ハンターハンターの連載再開はいつになるのでしょうか。
気になって仕方がない野島です。こんばんは。



革靴の基本的な形状に「内羽根」と「外羽根」というものがあります。
内羽根はバルモラルやオックスフォードと呼ばれる形で、外羽根はダービーやブラッチャーと呼ばれる形があります。



そもそも靴における羽根とは何かというと、足を入れやすくするために開く部分のことです。
紐靴であれば、紐通しがついている部分になりますね。




こちらは内羽根の短靴タイプ
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こちらは内羽根のブーツになります。
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ご覧いただいてわかるように紐通しの部分が、爪先から甲にかかる部分に対して下に入っている形状を内羽根と言います。形状から足を入れるときに広がるスペースがやや狭いので、全体的にすっきりとした印象になるので、フォーマルな雰囲気が出やすいデザインです。





吉靴房ではオブリーク型も使っているので、カジュアルな雰囲気にもなります。
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こちらは外羽根です。
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こちらは外羽根のブーツになります。
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ご覧のとおり外羽根は爪先から甲にかかる部分に対し、上に乗るような形状のことを言います。

こちらのほうが内羽根に比べて足を入れるときにガバッと開くことができるので脱ぎ履きがしやすくなる一方全体的にカジュアルな雰囲気のデザインが多いのが特徴です。



ワークブーツのようなタイプは外羽根がおおいですね。






正式なフォーマルでは更に細かく決まりごとがあるようですが、吉靴房では基本的に普段履きにしていただくように意識してデザインを作っているので、あまり細かいことを気にせず履いていただくのが嬉しいです。見た目のお好みで選んでいただければ、後はこちらでお客様の足にピタッとくるようにお作りしますのでお任せくださいませ。







おまけ



うちのスタッフがまだ教室の生徒さんとして来ている頃の作品。
羽根を文字通り羽根にしてデザインを作りました。

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カモをイメージしてデザインしたそうです。
後ろから見るとよくわかります。


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カモの形をした外羽根です!

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