子供の頃から今の仕事を始める前まで、やりたいことは何??という質問に全く答えられなかった野島です。
今日は吉靴房で開催している革靴、履物製作教室についての紹介をします。
まずざっくりと教室の概要をお伝えしますと以下のとおりです。
靴製作で使う道具は全て吉靴房でご用意しておりますので、持ってくるものはエプロンだけです。
何かを手作りする。これって単純に楽しいことだと思います。
僕自身が靴を作ってみたいと考え始めた頃ふと思ったのですが、靴ってこんなにたくさん世の中に流通しているのに、作り方が全然わからないということでした。
靴のことを勉強できる学校や教室は数えるくらいしかなかったですし、浅草の婦人靴メーカーで働き始めてからも浅草の職人さんたちは、
「これはこうやってこうやりゃあいいんだよ!」
というテンプレか!?と思うほどの下町の台詞を何人もの口から聞き、誰か論理的に説明してくれないのかなと思ったものです。
靴作りは作業手順が各メーカーごと違い、製作工程も多く、工程が多いというのは各工程のスペシャリストがそれぞれいるということにもなるのですが、そのスペシャリスト達は他の工程にほとんど口は出さないけども陰口は言うというようなスタイルでした。
仕事の立場上、各職人さんたちの愚痴を聞く立場にいた僕は、全体をまとめ上げるために全ての工程を理解して、それを論理的に解釈し、他の職人達に無理のないように改善点を伝えるという仕事が多く、これが今靴教室をやっていてすごく活きていると思っています。
靴作りは以下のような工程で進んでいきます。
デザイン
↓
靴型製作
↓
型紙
↓
①裁断 → ②中底裁断
↓ ↓
漉き 中底加工
↓ ↓
製甲 本底裁断
↓ ↓
釣り込み 本底加工
↓ ↓
バフ 積み上げヒール裁断
↓ ↓
底付け 中敷裁断
↓ ↓
積み上げヒール 中敷に焼印などの加工
↓ ↓
仕上げ ←
こう見ると概略だけを書いただけでもかなりの工程がありますね。上記の各作業にそれぞれ更に細かく職人さんが存在する世界。それが製靴業界です。
これでは車の産業と同じくらい分業にならざるを得ませんし、全体像が見えないのもいたし方がない。
こうなったら全部覚えてやろうじゃないかと思ったのが当時の僕です。
日本史でもそうなのですが、まず全体を把握してどういった流れなのか理解した後にそれぞれの繋がり方を考えるという思考が自分にはあっているようで、靴も同じような手順で覚えていきました。
上記の手順以外にも製法というのが存在します。
セメント製法
ステッチダウン製法
マッケイ製法
ハンドソーンウェルト製法
ノルウィージャンウェルト製法
ブラックラピト製法
プラット製法など
カタカナばっかりの作り方が様々です。
全部やりました!もちろん全部やりました!2回言います!
これら全部をやってみて、生徒さんに伝えるべきは何かを考え、答えられること全てにお答えするというスタイルでやっているの吉靴房の教室です。ゼーゼー
さて靴というのは一体なんなのでしょうか。
その定義とは。
教室での一番最初に生徒さん全員にお話します。
「靴とは、足全体を保護して、つま先と踵部分と土踏まずに芯が入っている歩行に使用する道具である」
これを踏まえて一番基礎となる靴を記念すべき第1足目を製作していただきます。
2足目以降は基本的に自由にデザインして好きな製法で好きなように履物を作りましょう。
そのために1足目は基本となる靴を製作していただきます。
みんなで楽しく世間話をしながら、通っていたらいつの間にか靴が出来上がっていたというのが、吉靴房の教室の目指すスタイルです。
そうなんです!実は先生をしている僕が一番楽しみにして楽しんでいて、生徒さんにいろいろ勉強させていただいている教室なのです!
皆さんとお話しするのは本当に楽しくて毎週あっという間に時間が経ちます。
ここで生徒さんたちによる作品をいくつか紹介させていただきます。
こちらは内羽根編み上げファスナー付ミドルロングブーツです。
ミッドソールを赤にして特徴のある可愛い仕上がりになりました。
こちらはラビットファーを使って作ったひも付きパンプスです。
ファーの扱いは製作のときなかなか難しいのですが、上手くまとめ上げてすばらしい仕上がりですね。
こちらは鋲付のレザーソールのパンプスです。
作りたいイメージが詳細にある生徒さんで他にもたくさんすごい作品を作り上げました。
僕も生徒さんに引っ張られてレベルアップしていると感じさせてくださった方でした。
レザースニーカー型のミドルカットブーツです。
画像だとわかりにくいかもですが、オパンケという昔の製法をアレンジしてサイドマッケイ風に作ることで印象的な底周りになっています。
ご自身もすごく気に入ってくださったようで、他にも同じ形で計3足色違いで作りました。
できそうでできない約5mmの革の縫い目なしの完全一枚革でできたスリッポンです。
作る前にこれは本当に本当にマジで難しいですよ!と念押しして頑張って製作した一品です。
(かなり僕がやりました。笑)
こちらの生徒さんはもう10年続けて通ってくださっています。
ノルウィージャンウェルト製法で作り上げたレザーソールのワークブーツです。
何事にも妥協しない性格の方でこれを作った後、靴の勉強をもっとしたいということで海外留学に行きました。また会える日が楽しみです!
こちらもノルウィージャンウェルト製法でさらにチェーンステッチを施した作品。
静かで真面目な方でしたが、心の奥に芯がはっきりとあり、イメージを具現化するのに精一杯お手伝いさせていただきました。
今はご自宅で自身の作品にチャレンジされているそうです!楽しみ!
ご自身用とお姉さん用にと3足同時進行で仕上げたサンダルです。
リボンが特徴的で可愛いですね!
ズボッと履けるタイプのロングブーツです。
ロングブーツを作るだけでもなかなかの作業なのに、さらにウェッジヒールも手作りしてすばらしい作品に仕上がりました。
まだまだたくさんたくさんすばらしい作品があるのですが、紹介はまた追々していきたいと思います。
手作りで自分の、そしてプレゼントにもできる靴を教室で製作してみませんか、
お待ちしております。
今日は吉靴房で開催している革靴、履物製作教室についての紹介をします。
まずざっくりと教室の概要をお伝えしますと以下のとおりです。
開講日数 | 月3回 | |
受講定員数 | 各クラス最大6人まで | |
開催曜日 開催時間 | ||
月曜日 | 18:30~21:30クラス | |
土曜日 | 10:00~13:00クラス | |
日曜日 | 1.10:00~13:00クラス 2.18:00~21:00クラス | |
費用 | 入会金:10,000円 お月謝:15,000円(材料費込) |
何かを手作りする。これって単純に楽しいことだと思います。
僕自身が靴を作ってみたいと考え始めた頃ふと思ったのですが、靴ってこんなにたくさん世の中に流通しているのに、作り方が全然わからないということでした。
靴のことを勉強できる学校や教室は数えるくらいしかなかったですし、浅草の婦人靴メーカーで働き始めてからも浅草の職人さんたちは、
「これはこうやってこうやりゃあいいんだよ!」
というテンプレか!?と思うほどの下町の台詞を何人もの口から聞き、誰か論理的に説明してくれないのかなと思ったものです。
靴作りは作業手順が各メーカーごと違い、製作工程も多く、工程が多いというのは各工程のスペシャリストがそれぞれいるということにもなるのですが、そのスペシャリスト達は他の工程にほとんど口は出さないけども陰口は言うというようなスタイルでした。
仕事の立場上、各職人さんたちの愚痴を聞く立場にいた僕は、全体をまとめ上げるために全ての工程を理解して、それを論理的に解釈し、他の職人達に無理のないように改善点を伝えるという仕事が多く、これが今靴教室をやっていてすごく活きていると思っています。
靴作りは以下のような工程で進んでいきます。
デザイン
↓
靴型製作
↓
型紙
↓
①裁断 → ②中底裁断
↓ ↓
漉き 中底加工
↓ ↓
製甲 本底裁断
↓ ↓
釣り込み 本底加工
↓ ↓
バフ 積み上げヒール裁断
↓ ↓
底付け 中敷裁断
↓ ↓
積み上げヒール 中敷に焼印などの加工
↓ ↓
仕上げ ←
こう見ると概略だけを書いただけでもかなりの工程がありますね。上記の各作業にそれぞれ更に細かく職人さんが存在する世界。それが製靴業界です。
これでは車の産業と同じくらい分業にならざるを得ませんし、全体像が見えないのもいたし方がない。
こうなったら全部覚えてやろうじゃないかと思ったのが当時の僕です。
日本史でもそうなのですが、まず全体を把握してどういった流れなのか理解した後にそれぞれの繋がり方を考えるという思考が自分にはあっているようで、靴も同じような手順で覚えていきました。
上記の手順以外にも製法というのが存在します。
セメント製法
ステッチダウン製法
マッケイ製法
ハンドソーンウェルト製法
ノルウィージャンウェルト製法
ブラックラピト製法
プラット製法など
カタカナばっかりの作り方が様々です。
全部やりました!もちろん全部やりました!2回言います!
これら全部をやってみて、生徒さんに伝えるべきは何かを考え、答えられること全てにお答えするというスタイルでやっているの吉靴房の教室です。ゼーゼー
さて靴というのは一体なんなのでしょうか。
その定義とは。
教室での一番最初に生徒さん全員にお話します。
「靴とは、足全体を保護して、つま先と踵部分と土踏まずに芯が入っている歩行に使用する道具である」
これを踏まえて一番基礎となる靴を記念すべき第1足目を製作していただきます。
2足目以降は基本的に自由にデザインして好きな製法で好きなように履物を作りましょう。
そのために1足目は基本となる靴を製作していただきます。
みんなで楽しく世間話をしながら、通っていたらいつの間にか靴が出来上がっていたというのが、吉靴房の教室の目指すスタイルです。
そうなんです!実は先生をしている僕が一番楽しみにして楽しんでいて、生徒さんにいろいろ勉強させていただいている教室なのです!
皆さんとお話しするのは本当に楽しくて毎週あっという間に時間が経ちます。
ここで生徒さんたちによる作品をいくつか紹介させていただきます。
こちらは内羽根編み上げファスナー付ミドルロングブーツです。
ミッドソールを赤にして特徴のある可愛い仕上がりになりました。
こちらはラビットファーを使って作ったひも付きパンプスです。
ファーの扱いは製作のときなかなか難しいのですが、上手くまとめ上げてすばらしい仕上がりですね。
こちらは鋲付のレザーソールのパンプスです。
作りたいイメージが詳細にある生徒さんで他にもたくさんすごい作品を作り上げました。
僕も生徒さんに引っ張られてレベルアップしていると感じさせてくださった方でした。
レザースニーカー型のミドルカットブーツです。
画像だとわかりにくいかもですが、オパンケという昔の製法をアレンジしてサイドマッケイ風に作ることで印象的な底周りになっています。
ご自身もすごく気に入ってくださったようで、他にも同じ形で計3足色違いで作りました。
できそうでできない約5mmの革の縫い目なしの完全一枚革でできたスリッポンです。
作る前にこれは本当に本当にマジで難しいですよ!と念押しして頑張って製作した一品です。
(かなり僕がやりました。笑)
こちらの生徒さんはもう10年続けて通ってくださっています。
ノルウィージャンウェルト製法で作り上げたレザーソールのワークブーツです。
何事にも妥協しない性格の方でこれを作った後、靴の勉強をもっとしたいということで海外留学に行きました。また会える日が楽しみです!
こちらもノルウィージャンウェルト製法でさらにチェーンステッチを施した作品。
静かで真面目な方でしたが、心の奥に芯がはっきりとあり、イメージを具現化するのに精一杯お手伝いさせていただきました。
今はご自宅で自身の作品にチャレンジされているそうです!楽しみ!
ご自身用とお姉さん用にと3足同時進行で仕上げたサンダルです。
リボンが特徴的で可愛いですね!
ズボッと履けるタイプのロングブーツです。
ロングブーツを作るだけでもなかなかの作業なのに、さらにウェッジヒールも手作りしてすばらしい作品に仕上がりました。
まだまだたくさんたくさんすばらしい作品があるのですが、紹介はまた追々していきたいと思います。
手作りで自分の、そしてプレゼントにもできる靴を教室で製作してみませんか、
お待ちしております。