「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:リアル

------------------------------------------------------------
『お知らせ』

現在のオーダーメイド完成予定時期は
2023年3月末完成、2023年4月初旬お届け予定となっております。
お時間いただき申し訳ございませんがどうぞよろしくお願いいたします。

オーダー方法についてはこちらをご覧くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/cat_323072.html


靴磨きも承っております。是非ご利用くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22615170.html
------------------------------------------------------------

こんばんは。野島です。


今日から阪急うめだ本店10階での催事が始まりました。11:00〜18:00まで野島がおりますので是非お越しくださいませ。


さて前回の続きです。

1990年代後半は売り上げが落ちてきたとはいえ、まだ大きな企画問屋の力が大きい影響を持っていました。


しかし売れる靴にするために取っていた策は、西洋の高級ブランドの模倣と低価格化でした。

当然これはアジア諸外国の労働力の安い国に徐々に押されていくことになります。

中国の台頭、ベトナムやインドネシアなど東南アジアの台頭などが他の製造業同様わかりやすい例だと思います。


価格競争に負けないようにするため日本の職人達の工賃は下げられていきました。

さらにこれは皮革産業、靴産業の大いなる負の部分ですが、韓国や中国から来る出稼ぎの方々に日本の職人よりさらに大きく安い工賃で作ってもらうということに繋がりました。
そこにはビザの無い不法滞在者も多数存在していました。

8畳ほどの広さに10人くらいが密集して作業をするという環境で、とても対等な関係とは言い難い強い言葉が飛び交っていたことをはっきりと覚えています。

この状況を当たり前と思っている会社員が多くいたことは紛れもない事実です。


この状況はどうしたらいいものかと思っていた頃に転換期が訪れます。


2002年開催の日韓ワールドカップです。


より安全で綺麗な都市作りを目指す東京都や警察によりホームレスの一斉強制退去がありました。
当時ニュースでも報道されていたことです。


これと同時に不法滞在者の炙り出しと強制送還が実行されました。


私が所属していた会社も含め多くの靴メーカーで事情聴取が行われて下請けの不法滞在者達が強制送還されました。

色々話を聞いたり噂も聞いたり実際目にもしましたが、これはコピーと価格競争の末期の世界線だったと思います。


続く


それではまた明日。





------------------------------------------------------------------------
革靴寺子屋生徒募集


吉靴房で革靴や革製品を手作りしてみませんか。

型紙、革の裁断、ミシン、釣り込みなど全ての工程を、
ものづくりが初めての方も楽しく作ることができます。

作りながら靴や革の専門的な話から、ニュースや歴史、音楽、
スポーツや漫画やゲーム、哲学から天文学、心理学など
いろんなジャンルのいろいろな会話を楽しみながら靴を作れる教室です。

デザインは吉靴房製品からオリジナルまで手作りで出来るものなら何でも自由!
材料費込みなので失敗を恐れず作ることができます。

進み具合は生徒さんそれぞれ全員違いますが、
スタッフ一同で全力でサポートいたします。

ちょっと興味あるかなという方から、
本格的に学びたい方までお問い合わせお待ちしております。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/15633049.html

実践革靴製作専門習得コースも立ち上げました。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22840528.html


075-414-0121
nojima@kikkabo.jp


副業で夜にアルバイトをしてみたいという方もおられましたらご連絡ください。
(募集締め切られせていただきました。また募集するかもしれませんがご検討いただいた方には申し訳ありません。)

お問い合わせは野島まで。よろしくお願いします。
--------------------------------------------------------------------------
-----------------------------------------------------------------------------
吉靴房では足の採寸を広める活動をしていきます。
靴や足に関わる同業者の方、整体の先生、
ウォーキング指導者の方、スポーツ関係者の方、
靴下屋さんなどなど
ご興味ある方はご一報くださいませ。

nojima@kikkabo.jp
075-414-0121

どうぞよろしくお願いします。
-----------------------------------------------------------------------------

------------------------------------------------------------
『お知らせ』

現在のオーダーメイド完成予定時期は
2023年3月末完成、2023年4月初旬お届け予定となっております。
お時間いただき申し訳ございませんがどうぞよろしくお願いいたします。

オーダー方法についてはこちらをご覧くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/cat_323072.html


靴磨きも承っております。是非ご利用くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22615170.html
------------------------------------------------------------

こんばんは。野島です。


独立希望の方を迎えてお話ししている時に色々思い出した僕の体験したリアルな浅草の靴業界のことをこれから書いていこうと思います。


ひょっとしたら靴業界の方に怒られるかもしれませんが、業界の体制を根本から変えるべきと考えていますのでクレーム等ありましたら直接野島までお願いします。
結構辛口で書くと思います。日本での革や革靴の理解度の低さはこの歴史に内在しています。
以上のことをご理解の上お読みくださいませ。


○高度成長期とバブル期

今から20年前日本でサッカーのW杯が開催されました。

革靴の現代史には何度かの転換期があります。

坂本龍馬が履いたブーツ、戦争に使われた軍靴、高度成長期、バブル期、そしてW杯以前と以後です。

バブル期以前は以前所属していた婦人靴メーカーの先輩方から聞いた話です。少しずつ間に挟みつつ体験記を書き記します。


第二次世界大戦が終わり高度成長期に入り、そしてバブル期に至り日本の革靴産業は浅草を中心に大きな問題を抱えたまま成長しました。


ご存知の方も多いと思いますが、皮革産業は差別された人が従事する職業でした。
江戸時代の身分制度である士農工商。その下の穢多非人(えたひにん)と呼ばれる身分の人たちです。

日本には穢れという思想があり、生き物の死に関わることは穢れることで、動物の皮から作られる皮革産業は穢れた仕事と認識されていました。

今ではかなりその感覚は薄くなりましたが、まだ存在しています。


薄くなった理由としては西洋の思想が入ったことと、日本が経済的に豊かになったというのが最大の理由でしょう。


今でははっきりとおかしいと言える資本主義の大量生産大量消費の流れの中で作れば作っただけ製品が売れまくった時代が高度成長期とバブル期です。

特にバブル期は問屋の担当者がメーカーに来て、出来上がって箱に靴が入れられると同時に持っていくという納品のスタイルだったそうです。

それほど消費に生産が追いつかない状況でした。1990年代後半から2000年代は当時を懐かしむ体験者である先輩方のぼやきに包まれていました。


○問屋とメーカー

靴業界の問屋は企画を握っていました。いや、今もそのスタイルの問屋はあります。

靴はアパレルの中で異質な難しさがあるため、アパレルメーカーから依頼を受けた問屋がデザインや企画を下請けメーカーに投げ、作られたものを企画問屋に集め百貨店などに納品するという形です。

2000年代に入り日本の革靴産業が縮小し窮地に追い込まれたのは、浅草の企画問屋の最大級の2社が潰れたことが起爆剤となっています。
(鶏が先か卵が先かという話がありますがここでは割愛します。)


続く


------------------------------------------------------------------------
革靴寺子屋生徒募集


吉靴房で革靴や革製品を手作りしてみませんか。

型紙、革の裁断、ミシン、釣り込みなど全ての工程を、
ものづくりが初めての方も楽しく作ることができます。

作りながら靴や革の専門的な話から、ニュースや歴史、音楽、
スポーツや漫画やゲーム、哲学から天文学、心理学など
いろんなジャンルのいろいろな会話を楽しみながら靴を作れる教室です。

デザインは吉靴房製品からオリジナルまで手作りで出来るものなら何でも自由!
材料費込みなので失敗を恐れず作ることができます。

進み具合は生徒さんそれぞれ全員違いますが、
スタッフ一同で全力でサポートいたします。

ちょっと興味あるかなという方から、
本格的に学びたい方までお問い合わせお待ちしております。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/15633049.html

実践革靴製作専門習得コースも立ち上げました。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22840528.html


075-414-0121
nojima@kikkabo.jp


副業で夜にアルバイトをしてみたいという方もおられましたらご連絡ください。
(募集締め切られせていただきました。また募集するかもしれませんがご検討いただいた方には申し訳ありません。)

お問い合わせは野島まで。よろしくお願いします。
--------------------------------------------------------------------------
-----------------------------------------------------------------------------
吉靴房では足の採寸を広める活動をしていきます。
靴や足に関わる同業者の方、整体の先生、
ウォーキング指導者の方、スポーツ関係者の方、
靴下屋さんなどなど
ご興味ある方はご一報くださいませ。

nojima@kikkabo.jp
075-414-0121

どうぞよろしくお願いします。
-----------------------------------------------------------------------------

このページのトップヘ