「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

カテゴリ: > 底付け

こんばんは。野島です。


本日も革小物が教室で完成しました。


実は先日製作されたものの色違いですが、すごく気に入って頂いたようで今度はプレゼントをということで製作されました。



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全て手縫いのかばんなどに取り付けられる小物入れです。
例えばイヤホンとか鍵を入れることができます。


先日一度作ったのと前回準備ができていたので非常にスムーズに進み、とても好きだという手縫い作業を黙々とされ見事に完成です。


おめでとうございます!
次も楽しみです!






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今日は最後に進めている靴の底周りの製作でした。
同じサイズの靴で同じようにステッチダウン式ですが、革底とスポンジ底と違う素材で製作しています。



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左が吉靴房で基本型としているビブラムEVAソール仕様で、
右が革底にゴムを貼り付けたタイプです。



左は軽さと柔らかさが特徴のソールで、右は「かえり」の反発力が魅力です。

革底はオプションですが、まだ履いたことが無い方は是非ご検討くださいませ。



一般的に日本では軽さを重視する方が非常に多いのですが、革底はそれを考えるとやや重たいと思います。



しかし、重い靴と呼ばれるタイプが重宝されるのは「かえり」が強いという非常に魅力的な特徴があります。
かえりとは歩行で地面を蹴った時に靴の曲がった状態が戻る力を言います。
重くて硬いと思われる靴にはこのかえりが非常に強いので、前に進む力のサポートになります。



柔らかい靴ももちろん魅力的ですが、この重厚なダブルソールの革底も違う魅力があります。




両方是非使っていただきたい底材です。



それではまた明日。

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こんばんは。野島です。


今月末完成予定分が特殊ミシンを終え、底付けと積み上げヒールという段階まで進みました。
明日からはラストスパートというところになります。



大型の特殊ミシンとお直しの専用ミシンだけ、外の業者さんにお願いしています。


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出し縫いミシンをかけたミッドソールのミシン目をハンマーで叩いて段差を馴染ませます。


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ソールを削って積み上げヒールを貼り合せます。

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貼ったら圧着して叩きます。
この後は高さを整えてトップリフトというゴムを貼ります。




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中敷には丁寧に焼印を押していきます。


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スタッフが各自持ち場を責任を持って取り組んでおります。





僕は靴型差し替えの物を新たに釣り込みしていました。
差し替えとは、靴型の数に限りがあるため先行して仕上げた靴の型を抜き、新たに違うデザインを作ることを指します。



今日はスタッフの写真を撮って、自分の作業風景を撮影するのを忘れました。







順調に進んだので、深夜に文庫サイズのブックカバーを試作してみました。

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今回もパッチワークでの試作です。


実は太宰治などの純文学の巨匠作品を大人になってから読んでいなかったので、ずっと読みたいと思っていたのですが、ついに購入しました。


太宰作品と合わせて、夏目漱石と芥川龍之介作品も。
3冊購入して、これだけのすごいボリュームで2,000円ちょっととはありがたい・・・。

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いろいろな厚みの文庫があるので、右側ページは折って栞になるようにやや長めに作ってあり、一般的な文庫サイズならフリーサイズで使えます。


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今日は取り急ぎ出来上がりサイズを確認したかったので、特に仕上げ材を使ったりしなかったですが、製品にするときは仕上げも重要になります。


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パッチワークの糸は完全に一筆書きの要領で、一本道で縫い上げています。
「繕い一筆ミシン仕上げ」と名づけます。たった今考えました。笑

革は様々な色を素材を貼り合せるので、糸はなるべく一回で仕上げたいと思っています。



次の梅小路公演手作り市に何個か持って行けそうです。
靴を作ったときにでる端材を使用するので、完全に1点モノ、二度と同じものは作れません。
是非手にとってご覧いただきたいと思います。




















こんばんは。野島です。



釣り込みが終わったので、ソールを貼る作業である「底付け」に取り掛かっております。
靴を成型する釣り込みが職人さんの見せ所と思われがちな作業なのですが、釣り込みはある一定のセンスがあれば特に問題なく出来ると思います。

そもそも釣り込みやすいように型紙を作ることが重要です。


とはいうものの、靴作りの作業は多岐にわたるので、大きくタイプが2つに分かれます。

浅草の靴の職業訓練校などでもコースが分かれたりしていたと思いますが、主に製造企画側の仕事に繋がるタイプと、釣り込み底付け関係の所謂職人さん側の仕事に繋がるタイプです。



製造企画の方の仕事は、デザインや型紙、製甲作業などが含まれます。
僕自身は完全にタイプとしては釣り込み底付け作業向けだと思っていますが、一番好きな作業は型紙です。


教室で先生をしていると、思ったより難しいという声が多い作業が底付けです。







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真上から見て2mmほどソールが爪先から出ているような見た目のところから貼り始めます。


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爪先からボールガース(親指と小指の付け根あたり)まで貼ります。



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ボールガース辺りまで貼ったら、靴型を引っくり返して踏まず部分と踵まで貼っていきます。




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ハンマーできっちり圧着して決めます。


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しっかり叩いてから圧着機でしっかりと接着します。



インスタグラム動画


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今日はミッドソールと本底をたくさん貼り合わせました。





明日は積み上げヒールの作業となります。
靴の形になってきてから今までより更に緊張する作業が続きますが、精一杯気持ちを込めて仕事をしていこうと思います。



































こんばんは。野島です。


今日は祖母の三回忌で実家のある静岡県藤枝市にきています。
祖母とは小学5年まで一緒に住んでいました。

和服をよく来ていて、とてもやさしいひとでした。いつもニコニコしている印象で、僕は学生時代ある意味荒んでいましたが、祖母の言葉で救われた部分が大きいと思っています。
いつも背中を押してくれた祖母。
僕なんかのことを優しい心を持っていると言い続けてくれた祖母。
その言葉と存在があったからこそ、今目標を持って仕事をできています。ありがとう。












今日は釣り込み後、底面を整えて中物で埋めてから、スタッフにソールを貼るところは任せて、車で実家に向かいました。

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ミッドソールはヌメ革の漉き落としを使い、側面は今回赤の革用塗料で仕上げました。

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ソールは黒と白から選べますが、今回は白にしてみました。

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後は積み上げヒールを作って、靴型を抜いたら中敷き貼りと仕上げとなります。

後は戻ってから取り掛かろうと思います。






ではまた!







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