こんばんは。野島です。



今日は踵単皮(あくとたび)について書いていきます。
SOU・SOUさんとのダブルネーム作品として足袋型で2作目のものです。
ちなみに最初は単皮(たび)でした。




踵単皮

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「あくと」はかかとを意味します。
普段は踵部のパーツを踏んで履くことで、いつでも脱ぎ履きが楽にできるようになっています。

踵部は柔らかい一枚革でできているので、基本は普段踏んで履いていただき、車の運転などで必要なときに上げてもらうように想定して製作しました。





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(画像提供SOU・SOU)



東北地方の伝統的な藁沓で、アクトシベという履物があります。
藁で作った短靴で、冬に雪道を歩くのに適した履きものとして資料も残っています。


参考:コトバンク

アクトシベ


デザインとしてもセンターラインや履き口の形状などすばらしいと思います。

この藁沓はアクトシベやアクトヅキノシベ、ハコシベとも呼ばれ、ここからアクトを名前につけるようにしました。


ちなみにシベというのは秋田県で雪沓のことをシベ、スベ、シンベなどと呼び、スリッパ型の藁沓のことを指します。







モロッコには伝統的な履物でバブーシュという踵を踏んで履く履物があり、暑い地方と寒い地方で伝統的に作られた履物が似た形状になっているのがとても興味深いですね。





SOU・SOUさんでは濡羽色胡粉色の2型を展開させていただいております。


吉靴房のオーダーでは、とても個性的で素敵なご注文をいただいております。
いくつかご覧いただきたいと思います。



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色やソールの厚みなど部分的に違うことで、お客様の個性に非常に合う素敵なデザインとなりました。

是非お試しくださいませ。