「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:相馬紳二郎

こんばんは。野島です。

一年近くの準備期間を経て開催中の革作家五人展「楽しいシコウ」が本日最終日となります。

今回改装して展示場とした物件は元々雨漏りを放置しすぎてものすごい臭いがありました。
この素敵な物件だけど問題だらけの物件。どうしたらお客様にお見せできるようになるのか。
まず換気。大家さんへの相談。ご近所への配慮。普段の仕事と平行して自力改装の時間の確保。スタッフに理解してもらうこと。工務店さんや電気屋さんを含むプロへの相談。もちろん出展者への配慮。


人生とは面白いもので、法学部を卒業してどういうわけか靴作りをはじめ、建物の内部を破壊して壁を打ち掃除する毎日でした。

こんな経験はなかなかできないと思うことよりも、靴や革製品を求めるお客様にどのように喜んでいただくかという考えに辿り着くことにそう時間はかかりませんでした。



僕が靴を一人で作り始めた頃に出会ったのが曽田さんで、既に業界では注目の作家。
この頃の僕は曽田さんを僕が作ったもので笑わせるのが最初の目標でした。笑




徐々に自分の考えやデザイン、方向性などが固まった頃に相馬さんに出会い、そんなすごい方々と一緒に展示会に参加させていただく機会があり(2011.8くつくつくつく2)、ようやく自分が作るものに全てをさらけ出してぶつけるようになる覚悟ができたと思います。


そんな頃教室で生徒さんとして来られていた荒田さんとやまさきさん。フラフラあっち向いたりこっち向いたり考えや行動がぶれる教室の先生である僕の話をよく聞いてくれていたものだと思いますが、当時から好きなものややりたいこと、興味の幅がとても広く、先生をしている僕自身が影響をうけていました。

教室のすべての生徒さんに良い影響を頂いて、今の僕があります。
そんなことも今回表現できたらと思い、今回のメンバーにお声掛けしました。





影響を受けた方々は数限りないですが、今回の僕の声に答えてくださった出展者の皆さんありがとうございました。




ここで少しですが、出展者の作品の一部を紹介させていただきます。









曽田耕

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ラスカバンは10年以上前から見てきましたが、これは経験が生んだすばらしい形状だと思います。
是非手にとってご覧いただきたい商品です。


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革に色を塗る。特段珍しくも無いはずの思い付きが、キラキラしたものに変わる好例だと思いました。かわいい!







やまさきともこ

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8年位前に僕もチャレンジしたヌメ革製めがね。これはお客様にかけてもらって写真を撮るための小道具として使われているようですが、仕上がりにびっくりしました。なかなかこの形にはできないと思います。是非かけて写真を撮ってもらいましょう!





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キーホルダーといえば一言ですが、つくりてとしての様々な思いや葛藤を見事に形にしている作品と思います。



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シンプルな形状に曲げる縫う引っ掛けるという動作を加えてできたこの形、とても素敵です。







相馬紳二郎

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相馬さんといえば僕の中ではこの靴。まねできません。言葉は要りません。是非見てください。

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ベルト1本1本使いたくなるのですが、さらにこの什器もお手製。愕然としました。








荒田覚

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シンプルなトート。人柄と性格が全部でている作品です。作ってもらおうかな。



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二つ折りさいふ。いろんな色のバリエーションがある定番の商品。考え込まれていてとても素敵な作品です。





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エイの革も販売しています。
今回この革を使って革下駄を製作して欲しいとのお客様のご要望をいただき、牛と豚以外の革に久しぶりに触れるきっかけをいただきました。楽しみです。






本日は17:00までの予定です。

上記以外にもたくさん思わず笑顔になる作品が多数。是非この機会を逃さぬようお越しくださいませ。
お待ちしております。


















こんにちは。野島です。




展示会の準備が整いました。
出展作家さんが顔を合わせ、商品を並べる姿を見てるだけでテンションがあがる。そんな展示会となっております。


準備風景をチョイ見せ。



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昨日まで、こんなに広い物件だとスカスカになったりしないだろうかとちょっと心配していたのが完全に杞憂だったと思わされる圧巻の品揃えとなっています。




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革製品でほとんどが構成されている今回の「楽しいシコウ
同じ素材を使っても、作る人でこんなにも変化に富んだ表情を見せてくれるのかと感嘆しきりです。



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画像は全てまだ準備段階。
11:00からはさらに所狭しと並びます。



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このような機会はまずないと言えるほどの貴重な時間になります。


是非お越しくださませ。






いよいよ二度とない3日間限定展示会が始まります!










このブログを書き始めようと思ったのは、靴職人というある意味一人歩きしていると思うこの言葉のイメージを少し崩したいと思ったということがあります。
一番最初の記事に職人について書きましたが、イメージ的になんか話しにくいとか、怖いとかそういった先入観があったりするようで、何度かイメージと違ったということを言われたことがあります。
少しでも私のことを知っていただければと思ってなるべく赤裸々に書いていこうと思っています。


それともうひとつ、仕事柄完成品の写真は掲載することが多いのですが、靴だけではなく色々な過程を記録したいと思ったことです。ちょうど今吉靴房の南隣の物件をDIYで改装中なのですが、そういったことの記録もしていきたいなと思っています。


もちろん靴作りのことも気づいたことを書いていきます。リクエストがあれば何でも書きたいと考えています。







さて、南隣の京町家の改装ですが、4月に展示会を開く予定です。

鰻の寝床といわれる造りをしているので、大好きな革物作家さんに来てもらって5人で合同展をします!たった一度だけの特別企画展です。


「楽しいシコウ(革作家五人展)」 
つくりて野島企画の五人展
4月5日、6日、7日
11:00~19:00(最終日のみ17:00まで)
出展者:
荒田覚(革工房むくり
相馬紳二郎(HPはないですが、是非検索してみてください)
曽田耕 http://www.sodako.com/
やまさきともこ(アンコエラン
野島孝介(吉靴房

展示会内容:吉靴房の南隣の物件を自力改装して展示会場とします。同じ革を使ってこれだけ違う、あの手この手の楽しいものつくりをご覧ください。

ストリートビュースクショ


(吉靴房をグーグルストリートビューで検索したら偶然うちのスタッフが写りこんでました。笑)




画像の白い車がある物件です。
まだ肝心の改装も全然終わってないのですが、靴を作りながら改装も頑張ります!




もう少しでDMも出来あがります。
ご希望の方は吉靴房までお問い合わせくださいませ。





楽しいシコウと題しておりますが、シコウというのは漢字でいろいろ書き表せます。

思考 嗜好 志向 施行 試行 指向 至高などです。




今回ゲストの皆さんは革に限らず本当にいろいろな手仕事をする方々で、独自の嗜好を持ち、手を動かしながら、グルグル思考しながら、何度も試行錯誤してオリジナルの至高の作品を作っています。

関東からも曽田さんと相馬さんのお2人が来てくださることになったので、お客様には是非とも手にとっていただき、作家さんとのお話も楽しんでいただければと思っています。

もう僕がワクワクしっぱなしです。
是非お越しくださいませ!



また改装の経過をアップしていきますね!










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