こんばんは。野島です。


仕事の立場上教えるということがわりと多い日常です。
スタッフや教室の生徒さんに技術的なことを話すことが多いのですが、非常に難しいですね。日本史の教師を一時目指したことがあるので教えること自体は好きで、楽しい反面、悩む要因でもあります。



基本的に何をするにも伝えるにも論理的でありたいと思い、全ての事柄に理由があるという前提で伝えます。型紙は設計図ですので、もちろんですが、釣り込みや底付け、道具の使い方、力をかける方向、接客などなど細かく探せば無限にあります。



ただし、いつも念頭にあるのは、伝える相手に合う方法をなるべく探すということです。






最初は簡単に伝えます。これは何をするにも共通です。
実際に作業をしてもらい、各人が各々のやり方で進める中で、こうするともっと良いかもと提案をしつつ、考えてもらう方向で進めることが多いです。


言葉はあくまで道具というのが基本スタンスなので、全てを伝えきれない部分がある前提で話します。

細かいことは体験してもらうのが一番だと考えるからです。






でもどうしても伝えるのが難しいこともあり、これは僕がよくいう言葉なのですが、「力の流れを捉える」ということです。


型紙で紙アッパーをかけるとき、釣り込み中ワニで革を引っ張るとき、ソールを貼るときなど、頻繁に言います。剣道で後輩に教えるときも言うことがありました。


これが伝えるのが非常に難しく、いつも悩みます。
力の流れは目で見えるんですか?とか、流れってそもそもなんのことかわからないとか、いろいろ言われますが、五感のアンテナを最大限フル活用して捉えるものなので、見えるわけではないんですよね。難しい・・・





実はこれは文章を短くするために使う表現なのですが、これを言葉にするとそれこそ一晩中話し続けないといけないくらいの文字情報になってしまうので、感じ取って欲しいときに使うんですよね。



教室では非常に多種多様な素敵な生徒さんだらけなので、皆さんの興味の幅も広く常に感度も高いので、こちらも日常的なことからマニアックなことまでなるべく広く情報を持つように努めています。



スタッフに教えるのとは違い、専門的な説明より、まずは怪我をしない方法を優先し、楽しい教室になるよう意識しているのですが、なかなかどうしていつも勉強させていただいています。




教えるというのは実は僕自身が教えていただいているということを常々感じています。
わからないこと、わかりにくいことなどいろいろあると思いますが、今後も頭をフル回転しながら頑張りたいと思います。