「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:パンプス

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現在のオーダーメイド完成予定時期は
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どうぞよろしくお願いいたします。

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http://kikkabo.livedoor.blog/archives/cat_323072.html


靴磨きも承っております。是非ご利用くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22615170.html
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こんばんは。野島です。

日本の靴メーカーでは靴型を新規で作ったときに、左足で片足サンプルを作って具合を確認することが多いです。
特にレディースのメーカーではまずプレーンのパンプスをしっかりと作れないことにはどうにもなりません。

吉靴房では靴型をなるべく増やさないことを目標の一つにしているので、なかなか機会がないのですが、ヒールのデザインを始めてちょこちょこ片足サンプルを作ります。



あるブランドさんとのダブルネーム作品を製作するため、デザインをもらい型紙に取り掛かりました。

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僕とは全く違うデザインへの視点があるので、型紙製作も新鮮です。

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元型ができたので、ここでこのデザインは材料待ちになります。
普段と違うソールを使うので仕上がりが楽しみです。


上記の元型をアレンジしてプレーンのストラップパンプスに変更します。


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教室では生徒さんにこういう方法をお伝えすることは少ないのですが、靴製作に慣れてくると元型とスベリと呼ばれる裏革の踵部分の型紙を作れば、たった2枚の型紙からパンプスを作ることができます。フフフ。(新人マキコ風)

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上の型紙からアッパーを製作。
吉靴房では完全なプレーンのパンプスは靴として足りないものであるという考えから作らないという方針があるので、ベルト付きにするということでついでにささっとベルトを製作。


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仮釣りして

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釣り込みまでできました。


後はベルトをつけて、ソール製作と底付けでお試しようのパンプスの完成になります。




夕方から始めて夜にはここまでできました。
ササッと作ってもいろいろ発見があり有意義な時間となりました。


メーカー時代の経験が活きるこの作業はとても面白いです。


経験と発見を繰り返しながらより良い靴をお届けできるように頑張ります。

それではまた明日。




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革靴製作教室生徒募集


吉靴房で革靴や革製品を手作りしてみませんか。

型紙、革の裁断、ミシン、釣り込みなど全ての工程を、
ものづくりが初めての方も楽しく作ることができます。

作りながら靴や革の専門的な話から、ニュースや歴史、音楽、
スポーツや漫画やゲーム、哲学から天文学、心理学など
いろんなジャンルのいろいろな会話を楽しみながら靴を作れる教室です。

デザインは吉靴房製品からオリジナルまで手作りで出来るものなら何でも自由!
材料費込みなので失敗を恐れず作ることができます。

進み具合は生徒さんそれぞれ全員違いますが、
スタッフ一同で全力でサポートいたします。

ちょっと興味あるかなという方から、
本格的に学びたい方までお問い合わせお待ちしております。

http://kikkabo.livedoor.blog/archives/15633049.html

実践革靴製作専門習得コースも立ち上げました。

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075-414-0121
nojima@kikkabo.jp

お問い合わせは野島まで。よろしくお願いします。
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吉靴房では足の採寸を広める活動をしていきます。
靴や足に関わる同業者の方、整体の先生、
ウォーキング指導者の方、スポーツ関係者の方、
靴下屋さんなどなど
ご興味ある方はご一報くださいませ。

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こんばんは。野島です。


先日あるお客様が相談があると来店されました。
お子様が足の手術をされ完治したはずという状況でも靴が痛いとのこと。

詳しくお話を聞くと、この春から高校に通う際の制服の足元がローファーで、そのローファーの内踏まず部分がどうしても痛くなってしまうのでなんとかならないかというお話でした。


最初はローファーのようなデザインをオーダーできないかとのお話でしたが、それだと時間もお値段もかかりすぎてしまうのではないかと思い、僕からのご提案は専用のインソールを入れた状態でひとまず履ける一般的な靴を購入し、吉靴房まで持ってきて欲しいとお話しました。


痛くなる部分は足の内側部分の骨で、船状骨(しゅうじょうこつ)と呼ばれる部分でした。
オーダーで靴を作るときには注意が必要な骨です。

この辺りの革を柔らかくして問題なく履けるようにこちらで加工するというのが、今回のミッションでした。


たまたま丁度良い靴がみつかったようで、それをお持ち頂きこちらで加工することでお客様には大変喜んでいただきました。




今回のようなご相談は比較的多く、こちらで加工することで解決することが多いのですが、表題の件はそもそも成長期にその靴を制服として採用すべきなのかということです。


これは就職活動時の女性が履くプレーンのパンプスにも言えます。
中学生や高校生の制服でのローファーは成長期なのでもっと根が深い問題だと思います。


そもそも成長期に調節が不可能な靴を採用するというのは、靴屋の視点からすると非常にナンセンスです。
同じく、たくさんいろいろなところを歩き回り、立ったまま面接するようなケースもある就職活動もプレーンのパンプスが望ましいというのもナンセンス極まりないです。

日本社会では革靴の扱いへの知識不足から、このようなことが多く見られます。
外見の浅いイメージを取り繕わせることに重点を置き、関係者である成長期の生徒や就職活動中の方々の健康を無視している。


調節できない履物を強要するのは本当に良くないと思います。


スニーカーでも下駄でも草履でも地下足袋でも足に合ったものを履いて活動するほうが、結果的に健康になり、勉強や仕事の効率も上がります。

ローファーやパンプスが全て悪いとは言いませんが、この履物は全ての人に完全に合う完璧な履物ではないのです。
悪影響を受け、健康被害を受ける方がいるということを知っていただきたいと思います。


是非とも今回のお客様のように制服指定のローファーなのに、履いて学校に行けないという悩みが少しでも減ることを願います。

学校や会社に履物を指定されてお困りの方は是非ご相談ください。
出来る限り対応させていただきます。


学校や会社の立場が強い皆様方には今日のこの拙い文をご一読頂き、履物についてご一考頂きたいと思います。


それではまた明日。


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おはようございます!


娘が入社式と研修のため
泊まりがけで出ています




1週間ほど
吉靴房にお邪魔していた私が
こんなこと言うのも勝手ですが


寂しいです。笑




子離れできていないマキコです














2月と3月に
吉靴房で教わったことについて
忘れないように
ノートにまとめ始めました



学生に戻った気分ですね。笑



でもノートにまとめるのは
あまり得意ではないため

全然捗りません( ̄∀ ̄;)















昨日
初めて読んだのですが

週刊少年ジャンプで連載の
約束のネバーランドという漫画


白井カイウさん原作
出水ぽすかさん作画


これ面白いですね!





まだ一巻を読んだだけなんですが

一気に読みたいなと思いました










約ネバと略されているそうで


なんでも略せばいいってもんじゃ
ないんだぞ!とか
思ってしまう30代後半の私です

















今回娘が社会人になるにあたり

吉靴房で靴をオーダーしていました



初めてのパンプスが
吉靴房の靴だなんて
なんて贅沢なんでしょう!






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足に馴染むまでには
もう少しかかるでしょうけど

社会人の足になってますね!



靴を手にしてから
なんだかニヤニヤしながら
家の中を歩いてました。笑

嬉しいんだなぁと思ったら

なんだかこっちまで
ニヤニヤしてしまって。笑





早速入社式に
履いて出かけました


ありがとうございました(*´ω`)










送って行った時間が
朝6時すぎぐらいだったので

写真を撮る余裕がなかったのですが

スーツを着て
パンプスを履き

髪をきちっとピンで留めた姿を見て



嬉しいような寂しいような

複雑な気持ちになりました








期待に胸を膨らませているだろうけど

きっとこれから先
いい事ばかりではなく
想像すらできないような困難も
待ち受けていると思います







でもきっと
貴女なら大丈夫だ





自分に負けるなよっ













世の中の
新社会人の皆さま

全力で応援してます!



ふぁいとー!ヾ(*´▽`*)ノ








それではまた明日!






こんばんは。野島です。


今日はパンプスのお話。
日本では一般的に履き口のカットラインが広い婦人靴のことを言いますが、元々はオペラパンプスのように男女関係無く履かれているものでした。観劇用や社交パーティー用だったものがエレガントな雰囲気からか、女性用として認知されてきたものと思われます。




吉靴房では基本的にストラップ付の商品でパンプスを作っています。



実はいくつかバリエーションがあり、今日はそのちょっとした違いを画像でみていただこうと思います。




ストラップパンプス角エグリ
PA031405
現在メインで製作しているパンプです。
10㎜の美錠付ベルトで足首に近い甲部分を留めるタイプのデザインです。

エグリとは爪先側の履き口の形を指し、これは少し丸めの角型なので、角エグリといいます。




PA031398
赤のパンプスは何か特別な印象があり、とても可憐な見た目です。



マッケイ製法で作ることが多いですが、ステッチダウンもまた印象が変わっていいと思います。

P1013427


オプションでウェッジタイプのデザインにもできます。(吉靴房ではぽっくり底と呼んでいます)
P1013329











もうひとつのメインとしてストラップパンプス花弁エグリがあります。

P1304905

こちらはエグリが花びらをイメージしたカットラインになっています。

ベルトが甲を支えるようにできていて、こちらの方がスポっと脱ぎ履きしやすいようになっています。

爪先側と踵側をだいたい真ん中あたりで切り替えしているのが特徴です。


276

前から見た印象と後ろから見た印象ががらりと変わりますね。












過去にはお客様のご要望でワークソールを装着したケースもあります。
これが可愛いのです。


PC274623

PC274616

こちらはベルトが15㎜幅のご指定だったので、更に個性が出ていますね。









ネットショップには掲載しておりませんが、丸エグリもございます。

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過去にはこういったデザインもサンプルで製作しました。

014

甲ベルトが斜めにカットされたデザインです。

これはまたベルトの位置などを調整して製品化できたらと思います。








パンプスはシンプルで製甲としては手数が少ない形状ですが、靴の基本を押さえたデザインとなっているので、型紙も靴もシンプル故の難しさがあり、これがいい形に作れないとプロとはいえないといっても過言ではありません。生涯をかけて腕を磨き、さらに良いものができるように心がけています。




婦人靴メーカー出身のつくりて野島ですので、アレンジを含めご要望がございましたら遠慮なくお申し付けくださいね。




































こんばんは。野島です。



昔の画像をなんとなく眺めていたら、修行中に作った作品の画像がでてきました。
もはやどういった経緯で作ったかも覚えていないものもありますが、備忘録的な意味合いで記事にします。





IMG_3806
これはたしかアンディウォーホルの何かを見て色使いを意識して作ったような気がします。


吉靴房を立ち上げる前はハイヒール専門の婦人靴のメーカーに勤めていたので、その頃の画像が続きます。





IMG_3805
これは確か六つ編みを覚えて六つ編みから三つ編みに途中から変えたらいい感じになるのでは・・・
なんて思って作ったような気がします。



IMG_3804
これは革を薄く漉いてチューブ状に縫ったものをクロスさせて飾りベルトのようにしたものです。
こういったシンプルな形状は今でも好みですね。




IMG_3803
これは畳の端部分である畳縁(たたみべり)の生地を手に入れて作ったデザインです。
ヒールが高いので踵部を使わないときに後ろに倒せるように作ってあります。
これ今でもいけるんじゃないかな?笑




IMG_3801
先が丸いパンプスに甲ベルトを着物の帯をモチーフにしたデザインをつけました。
懐かしい・・・結構かわいい。



IMG_3800
内羽根と外羽根をミックスしたデザインです。
確かテープ取りを覚えたので、それを使ったデザインにしたかったんじゃないかな~(覚えてない)







こう見ると全部20年位前に作っていますが、やっぱり僕が考えそうなデザインになっていますね。






婦人靴メーカーさん。私こういうデザインもやりますよー!(オードリー春日さん風)







ハイヒールもスニーカーも革靴もなんでも色々挑戦していきたいです!

こんばんは。野島です。


今日はデザインウィーク京都2019の振り返り会がありました。
良かった点や改善点、今後の活動に繋がる意見交換が行われました。

テーブルをいくつか用意し、数人でテーブルを囲み、各テーブルごとに意見を出し合います。
テーマごとに10分ずつ、各人意見を言う前に付箋にメモして、それをテーブルの中心に貼ってから話します。

このやり方はすごくいいなと思いました。時間制限があるので、さくさく意見が出ますし、話したことはメモを伝って後からでも思い出せるし、意見がたくさんでて時間が足りなくなるほどです。

吉靴房でもスタッフの意見を聞きたいときにやってみようと思います。





それにしても皆さん頭の回転が速く、前向きで面白い。
ついていくのがやっとでしたが、すごく刺激になりました。


デザインウィーク京都開催中の吉靴房の反省点としては、

●だいたい一通りで30~45分ほどと明記すること。
●もう少し細かくスタート時間を決めておくこと。
●通常のオーダー希望のお客様とバッティングしてしまった場合の接客の仕方
●説明の補助として英語のパネルなどを用意すること

このあたりを次に改善して、次に望みたいと思います。

今後も皆様どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。







さて今日のタイトルは生徒さんの作品集です。
過去に完成した生徒さんの心のこもった作品を順に紹介する企画として随時アップしていきたいと思います。

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羽根の形状と革紐が可愛い外羽根の短靴です。
起毛加工された革ととても相性がいいと思います。




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ブラックラピト製法で基本手縫いで作られました。
左右の紐も自身で切り出した革紐で色違いがまたいい感じ。
裏革を使わず、ナチュラルな柔らかい表情になっています。



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履き口が広めのマルエグリで女性らしいカーブが特徴のストラップパンプスです。
中敷もお気に入りの生地の柄を使った特徴のあるシンプルなデザインになっていますね。





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ずぼっと履くタイプのミドルカットブーツです。
本来クリッピングして癖付けするようなデザインを角型の革を甲に貼り付けるようなデザインにすることで、革に負担を掛けないつくりになっています。
履き口のカーブも素敵です。




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一枚革で非常にシンプルな踵を踏めるタイプのサボです。
裏革がなく厚めのヌメ調の革で製作されました。全体に革のいい雰囲気が良く出た作品になっていると思います。
踵部の縫い付けを赤い糸で手縫いしているのがポイントになっています。




010 (6)


ウイングチップでステッチダウン製法の外羽根ブーツです。
やや深めのミドルカットをあえて紐を全て通さないスタイルがご本人に合っていてとても素敵な仕上がりでした。
ウィングチップのカーブが柔らかくいいお顔をしていますね。







使う革や型紙の段階からの書いた線が、生徒さんそれぞれの手の味となり出来上がりを見ると生徒さんのお顔が思い出されます。




いかがでしたか?
どれも僕にとっても生徒さんにとっても全部素敵な記憶になっていると思います。
シリーズ化してまたお届けしようと思います。
















子供の頃から今の仕事を始める前まで、やりたいことは何??という質問に全く答えられなかった野島です。


今日は吉靴房で開催している革靴、履物製作教室についての紹介をします。

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まずざっくりと教室の概要をお伝えしますと以下のとおりです。


開講日数月3回
受講定員数各クラス最大6人まで
開催曜日

開催時間

月曜日18:30~21:30クラス
土曜日10:00~13:00クラス
日曜日1.10:00~13:00クラス

2.18:00~21:00クラス

費用入会金:10,000円

お月謝:15,000円(材料費込)

靴製作で使う道具は全て吉靴房でご用意しておりますので、持ってくるものはエプロンだけです。





何かを手作りする。これって単純に楽しいことだと思います。




僕自身が靴を作ってみたいと考え始めた頃ふと思ったのですが、靴ってこんなにたくさん世の中に流通しているのに、作り方が全然わからないということでした。


靴のことを勉強できる学校や教室は数えるくらいしかなかったですし、浅草の婦人靴メーカーで働き始めてからも浅草の職人さんたちは、
「これはこうやってこうやりゃあいいんだよ!」
というテンプレか!?と思うほどの下町の台詞を何人もの口から聞き、誰か論理的に説明してくれないのかなと思ったものです。



靴作りは作業手順が各メーカーごと違い、製作工程も多く、工程が多いというのは各工程のスペシャリストがそれぞれいるということにもなるのですが、そのスペシャリスト達は他の工程にほとんど口は出さないけども陰口は言うというようなスタイルでした。





仕事の立場上、各職人さんたちの愚痴を聞く立場にいた僕は、全体をまとめ上げるために全ての工程を理解して、それを論理的に解釈し、他の職人達に無理のないように改善点を伝えるという仕事が多く、これが今靴教室をやっていてすごく活きていると思っています。





靴作りは以下のような工程で進んでいきます。




 デザイン
 ↓
 靴型製作
 ↓
 型紙
 ↓
①裁断   →  ②中底裁断
 ↓         ↓
 漉き       中底加工
 ↓         ↓
 製甲       本底裁断
 ↓         ↓
 釣り込み     本底加工
 ↓         ↓
 バフ       積み上げヒール裁断
 ↓         ↓
 底付け      中敷裁断
 ↓         ↓
 積み上げヒール  中敷に焼印などの加工
 ↓         ↓
 仕上げ      ←



こう見ると概略だけを書いただけでもかなりの工程がありますね。上記の各作業にそれぞれ更に細かく職人さんが存在する世界。それが製靴業界です。





これでは車の産業と同じくらい分業にならざるを得ませんし、全体像が見えないのもいたし方がない。




こうなったら全部覚えてやろうじゃないかと思ったのが当時の僕です。
日本史でもそうなのですが、まず全体を把握してどういった流れなのか理解した後にそれぞれの繋がり方を考えるという思考が自分にはあっているようで、靴も同じような手順で覚えていきました。




上記の手順以外にも製法というのが存在します。

セメント製法
ステッチダウン製法
マッケイ製法
ハンドソーンウェルト製法
ノルウィージャンウェルト製法
ブラックラピト製法
プラット製法
など

カタカナばっかりの作り方が様々です。
全部やりました!もちろん全部やりました!2回言います!






これら全部をやってみて、生徒さんに伝えるべきは何かを考え、答えられること全てにお答えするというスタイルでやっているの吉靴房の教室です。ゼーゼー








さて靴というのは一体なんなのでしょうか。
その定義とは。




教室での一番最初に生徒さん全員にお話します。
「靴とは、足全体を保護して、つま先と踵部分と土踏まずに芯が入っている歩行に使用する道具である」

これを踏まえて一番基礎となる靴を記念すべき第1足目を製作していただきます。
2足目以降は基本的に自由にデザインして好きな製法で好きなように履物を作りましょう。
そのために1足目は基本となる靴を製作していただきます。
みんなで楽しく世間話をしながら、通っていたらいつの間にか靴が出来上がっていたというのが、吉靴房の教室の目指すスタイルです。


そうなんです!実は先生をしている僕が一番楽しみにして楽しんでいて、生徒さんにいろいろ勉強させていただいている教室なのです!

皆さんとお話しするのは本当に楽しくて毎週あっという間に時間が経ちます。







ここで生徒さんたちによる作品をいくつか紹介させていただきます。


こちらは内羽根編み上げファスナー付ミドルロングブーツです。
ミッドソールを赤にして特徴のある可愛い仕上がりになりました。
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こちらはラビットファーを使って作ったひも付きパンプスです。
ファーの扱いは製作のときなかなか難しいのですが、上手くまとめ上げてすばらしい仕上がりですね。
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こちらは鋲付のレザーソールのパンプスです。
作りたいイメージが詳細にある生徒さんで他にもたくさんすごい作品を作り上げました。
僕も生徒さんに引っ張られてレベルアップしていると感じさせてくださった方でした。
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レザースニーカー型のミドルカットブーツです。
画像だとわかりにくいかもですが、オパンケという昔の製法をアレンジしてサイドマッケイ風に作ることで印象的な底周りになっています。
ご自身もすごく気に入ってくださったようで、他にも同じ形で計3足色違いで作りました。
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できそうでできない約5mmの革の縫い目なしの完全一枚革でできたスリッポンです。
作る前にこれは本当に本当にマジで難しいですよ!と念押しして頑張って製作した一品です。
(かなり僕がやりました。笑)
こちらの生徒さんはもう10年続けて通ってくださっています。
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ノルウィージャンウェルト製法で作り上げたレザーソールのワークブーツです。
何事にも妥協しない性格の方でこれを作った後、靴の勉強をもっとしたいということで海外留学に行きました。また会える日が楽しみです!
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こちらもノルウィージャンウェルト製法でさらにチェーンステッチを施した作品。
静かで真面目な方でしたが、心の奥に芯がはっきりとあり、イメージを具現化するのに精一杯お手伝いさせていただきました。
今はご自宅で自身の作品にチャレンジされているそうです!楽しみ!
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ご自身用とお姉さん用にと3足同時進行で仕上げたサンダルです。
リボンが特徴的で可愛いですね!
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ズボッと履けるタイプのロングブーツです。
ロングブーツを作るだけでもなかなかの作業なのに、さらにウェッジヒールも手作りしてすばらしい作品に仕上がりました。
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まだまだたくさんたくさんすばらしい作品があるのですが、紹介はまた追々していきたいと思います。






手作りで自分の、そしてプレゼントにもできる靴を教室で製作してみませんか、
お待ちしております。




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