「靴を作るが靴職人と呼ばれるのはちょっと・・・」つくりて野島と新人マキコのブログ

京都の手作り靴工房「吉靴房」で毎日手作りで靴を作る日々。 そして靴以外にも好きなものがあり、製作の合間の出来事も赤裸々に綴っていきます。 基本的にインドアなので、漫画、ゲーム、歴史、科学などなど。 靴作りと好きなことを中心に毎日更新します。 このブログは靴のつくりて野島とこれから初めて靴作りを学ぶ新人マキコの2人でお届けします。

タグ:サボ

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『お知らせ』

現在のオーダーメイド完成予定時期は
2023年6月末完成、2023年7月初旬お届け予定となっております。
お時間いただき申し訳ございませんがどうぞよろしくお願いいたします。

オーダー方法についてはこちらをご覧くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/cat_323072.html


靴磨きも承っております。是非ご利用くださいませ。
http://kikkabo.livedoor.blog/archives/22615170.html
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こんばんは。野島です。


いわゆるサボタイプの履物と短靴は製作時に気を使うところや設計の部分の大事なところがかなり違うものとなっています。

サボをスリッパタイプと近いと感じる方もおられるかもしれませんが、足にフィットさせるという意味でまるで違うものとなります。

短靴の重要なポイントとして履き口の踵トップの位置、アキレス腱の下の方の締め方が挙げられます。

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ここをしっかりと靴型に沿わせる方法として以下の画像のような力をかけることがポイントになります。

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この力がかかっているかどうかで靴とサンダルの違いがはっきりと出ます。

サボタイプの重要ポイントは履き口のラインです。

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正面から見た内側と外側の履き口ライン。
ここが形としてもデザインとしても製作としても重要です。

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正面から見ても後ろから見ても内外のラインが美しくバランスを取れているかが履き心地にも大きく影響します。

短靴のような上から斜め下に力をかけることはできませんが、似た力がかかるように設計することも重要になります。


短靴とサボタイプは似ているようでまるで違うものなので、色々なお店で見た時に観察してみるのはいかがでしょうか。

新しい視点で見るとより面白く感じることと思います。


それではまた明日。






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吉靴房で革靴や革製品を手作りしてみませんか。

型紙、革の裁断、ミシン、釣り込みなど全ての工程を、
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nojima@kikkabo.jp
075-414-0121

どうぞよろしくお願いします。
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こんばんは。野島です。


今日はシンプルなサボのデザインである「クロンプ」の紹介です。

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このようなデザインの名前は一般的にサボと呼ばれたり、クロッグサンダルと呼ばれることが多いと思います。

サボとはSabot
フランス語で木靴を意味します。



ちなみにサボタージュという言葉は労働争議的破壊活動という感じの意味ですが、そもそも木靴で労働機材などを破壊したことに由来するようです。

日本語の「サボる」の語源でもあるようです。



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木靴はオランダのものが有名なイメージですが、ヨーロッパ各地で伝統的な履物としていろいろな種類があります。


英語でCLOG
オランダ語でKLOMP

と呼ばれます。



僕自身最初に触れた木靴がオランダのものだったので、このデザインの名前をクロンプとしました。


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基本的に甲革は一枚革でできていて、裏革付き。
吉靴房では履き口をフクロ折りで製作しております。




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シンプルなデザインなので、上記のようなミッドソール部分だけ違う色にすると個性がでますね。
(お問い合わせくださいませ)




サボ型は日本の脱ぎ履きの多い生活事情に非常に合っています。



頻繁に脱ぎ履きをする日本の生活では脱げにくく、履き心地が靴に近く、足の踵以外をほぼサポートしているデザインはもっと履かれていてもいいような気がします。



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お客様のご希望により踏みつけ踵を装着することもできます。


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コロンとして可愛い形で、ボリュームのあるボトムに相性が良いですが、お客様はいつもつくりての遥か上を行くコーディネイトをされているのでいつもなるほど~と感心します。



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お客様のご要望によっては履き口に切り替えのデザインを入れたり、

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爪先に切り替えを入れたりとシンプルなデザインなのでオリジナル要素を実現可能です。





いかがでしょうか。
非常に使い勝手の良いシンプルさと、日本の生活スタイルに合うデザインのクロンプ。
是非お試しくださいませ。

























こんばんは。野島です。


今日はデザインウィーク京都2019の振り返り会がありました。
良かった点や改善点、今後の活動に繋がる意見交換が行われました。

テーブルをいくつか用意し、数人でテーブルを囲み、各テーブルごとに意見を出し合います。
テーマごとに10分ずつ、各人意見を言う前に付箋にメモして、それをテーブルの中心に貼ってから話します。

このやり方はすごくいいなと思いました。時間制限があるので、さくさく意見が出ますし、話したことはメモを伝って後からでも思い出せるし、意見がたくさんでて時間が足りなくなるほどです。

吉靴房でもスタッフの意見を聞きたいときにやってみようと思います。





それにしても皆さん頭の回転が速く、前向きで面白い。
ついていくのがやっとでしたが、すごく刺激になりました。


デザインウィーク京都開催中の吉靴房の反省点としては、

●だいたい一通りで30~45分ほどと明記すること。
●もう少し細かくスタート時間を決めておくこと。
●通常のオーダー希望のお客様とバッティングしてしまった場合の接客の仕方
●説明の補助として英語のパネルなどを用意すること

このあたりを次に改善して、次に望みたいと思います。

今後も皆様どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。







さて今日のタイトルは生徒さんの作品集です。
過去に完成した生徒さんの心のこもった作品を順に紹介する企画として随時アップしていきたいと思います。

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羽根の形状と革紐が可愛い外羽根の短靴です。
起毛加工された革ととても相性がいいと思います。




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ブラックラピト製法で基本手縫いで作られました。
左右の紐も自身で切り出した革紐で色違いがまたいい感じ。
裏革を使わず、ナチュラルな柔らかい表情になっています。



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履き口が広めのマルエグリで女性らしいカーブが特徴のストラップパンプスです。
中敷もお気に入りの生地の柄を使った特徴のあるシンプルなデザインになっていますね。





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ずぼっと履くタイプのミドルカットブーツです。
本来クリッピングして癖付けするようなデザインを角型の革を甲に貼り付けるようなデザインにすることで、革に負担を掛けないつくりになっています。
履き口のカーブも素敵です。




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一枚革で非常にシンプルな踵を踏めるタイプのサボです。
裏革がなく厚めのヌメ調の革で製作されました。全体に革のいい雰囲気が良く出た作品になっていると思います。
踵部の縫い付けを赤い糸で手縫いしているのがポイントになっています。




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ウイングチップでステッチダウン製法の外羽根ブーツです。
やや深めのミドルカットをあえて紐を全て通さないスタイルがご本人に合っていてとても素敵な仕上がりでした。
ウィングチップのカーブが柔らかくいいお顔をしていますね。







使う革や型紙の段階からの書いた線が、生徒さんそれぞれの手の味となり出来上がりを見ると生徒さんのお顔が思い出されます。




いかがでしたか?
どれも僕にとっても生徒さんにとっても全部素敵な記憶になっていると思います。
シリーズ化してまたお届けしようと思います。
















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