こんばんは、野島です。
今日は番外編として革靴製作教室の生徒Tさんからの投稿になります。



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「トナカイの皮を自力でなめす!」

フィンランドで仲良くなった方に「トナカイの革」を購入したいと申し出たところ、トナカイの牧場に案内してもらい、毛皮を購入することができました。

なんとか無事日本に持ち帰ることができ、日本の気候で(向こうは寒い!)確認してみるとそれは毛のついた生皮でした。


このままではやばいことになってしまうと思い、吉靴房に相談し、なめせる方を探すか、自力かを検討するということになりました。

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数日後自力を決断!


延ばし延ばしにしていたトナカイ革、ネット調べと野島さんのアドバイスで「人間用シャンプーで洗うのがベスト」と判断し、ラックススーパーリッチで洗う。
想像以上のフワッフワの仕上がりで香りもスイートだぜ。
なのにスキン側はがっつりトナカイ臭。
表裏違いありすぎやろ。



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さて、これからどうするか?
ネットを見ていたらミョウバンを塗りつける方法とミョウバン水につけ込む方法とあって悩ましい。



何かしら今生乾きの間に次作業に入らなければ!
とりあえず生ミョウバンを買いに。




しかしあのガッチガチのスキンがお湯でふやけて臭いも増してコラーゲンがベロベロになっていくところは ダメな人はダメなんだろうなぁ(´・ω・`)
つくづくキングサーモンまでなら捌ける身で良かったと思います。




ミョウバンが届いたので次の工程に移ろうと、一度乾燥したトナカイ革を再度お湯に浸けて革を柔らかく戻したところ、前回よりもどうしても柔らかくならないところがあり、見てみると



脂肪の塊、まだ残ってんじゃんかよぉぉぉぉ




このやろう(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)と思いながら、思ってても仕方がないので、とりあえず完全じゃなくても脂肪をナイフで削っていたんですが、塊が指先のところで平坦部分じゃないのとラスト1枚で気が緩みかけてたんだと思います。
ザクッ🗡……(あ、やべぇ)









いや、傷は大した事なかったんですが、濡れてるところって血が広がりやすいじゃないですか。
解体してないのに一気に解体臨場感アップ!





エセ体験ですが、命をいただき余す事なく使う事で奪ったものへの敬意を払う
宗教でも精神世界でもなく、先人達がずっとやってきた事を体感できた気がしました。




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なんとも壮絶な皮を革にするなめし工程を体験中の生徒Tさん。
次回の投稿も楽しみにしております!
ありがとうございました!